医師の需給推計(厚生労働省)

医師需給推計TOPイラスト

 

厚生労働省が発表(2016/3/31)した医師需給推計について要点を当サイト編集部でまとめてみました。ニュース速報などでは、「医師不足は2033年解消へ」とか「2040年に医師数が1万8千人過剰に」のような衝撃的な見出しが多かったように思います。

 

 

厚生労働省は今回の医師需給推計は、医師需給分科会の議論を踏まえ、様々なデータや仮定をベースに作成した、たたき台として、今後各方面と議論しながら見直していくものとしています。(あくまでも既存のデータをもとにしたシミュレーションという位置付けです。)

医師需給推計2025年と2040年

医師の需要と供給の見通しについて2025年と2040年を見てみましょう。
下記のデータでは、2025年は需要>供給(1.1万人)だが、2040年は需要<供給(1.8万人)に今回の推計ではなるようです。

 

■医師需給推計2025年・2040年グラフ (単位:万人)
医師需給推計グラフ
※需要人数を上位で計算した場合(下位と上位については下記データを参照)

 

■医師の需要人数と供給人数の推計 (単位:万人)
医師需給推計表
※出典:厚生労働省 医師の需給推計(2016/3/31)
※グラフと表は当サイト編集部で作成

 

【補足説明】
※医師需要推計(上位推計):医師の需要推計が最大になる組合せで行った推計。
※医師需要推計(下位推計):医師の需要推計が最小になる組合せで行った推計。
※供給推計:今後の医学部定員を平成28年度の9,262人として推計。

 

ここで厚生労働省の医師需給推計グラフを参考に見てみましょう。

 

医師の需給推計グラフ(厚生労働省)
※出典:厚生労働省データ

 

2024年頃に約30万人で均衡(需要推計中位の場合)
2033年頃に約32万人で均衡(需要推計上位の場合)
つまり、医師不足の解消が、推計では、2024年頃か、遅くて2033年頃にできる見通しのようです。

医師の需要推計の詳細

医師の需要人数の見通しについて、臨床に従事する医師と臨床以外に分けて見てみましょう。

 

■臨床に従事する医師について (単位:人) ※上位の人数で計算
医師の需要推計詳細グラフ

 

■臨床に従事する医師について (単位:人) 2014年・2025年・2040年
医師の需要推計詳細の表

 

 

 

■臨床以外に従事する医師について (単位:人) ※上位の人数で計算
医師の需要推計(臨床以外)グラフ

 

■臨床以外に従事する医師について (単位:人) 2014年・2025年・2040年
医師の需要推計(臨床以外)表
※出典:厚生労働省 医師の需給推計(2016/3/31)
※グラフと表は当サイト編集部で作成

 

今後、臨床に従事する医師全体の需要人数は2030年頃までは増加し、その後減少傾向。臨床以外の仕事の医師のニーズは増加する傾向であることが、推計データからは読み取れます。(厚生労働省の医師需給推計グラフも合わせて参照。)

雑誌のアンケート調査結果

医師の2040年需要予測(雑誌アンケート調査結果)
ここでは、週刊ダイヤモンド(2018/05/19)の特集で『19医療系職種の2040年需要予測』という大変興味深いアンケート調査結果があったので、抜粋してまとめてみました。(アンケート調査対象者は、医療改革を担う53人)

 

医師の需要予想2040年グラフ

 

医師の需要予想 予想した割合
大きく増える 15%
少し増える 19%
同じ 21%
少し減る 40%
大きく減る 6%

※出典:週刊ダイヤモンド 2018/05/19
※グラフと表は当サイト編集部で作成

需要が減る理由(46%)
  • AIの進化
  • 対象となる患者人口の減少
  • 医療制度の変化による縮小
  • ICT、IoTの進化
  • 技術進化に伴う業務効率化

悩む医師イメージ

 

需要が増える理由(34%)
  • 対象となる患者人口の増加
  • 技術進化に伴う役割の拡大
  • 人員偏在による不足
  • 働き方の変化による人員数の不足
  • その他技術の進化

 

雑誌のアンケート調査結果では、2040年の医師の需要は増えるが34%、需要は減るが46%と、12%上回った。減る理由としては技術進化(AI、ICT、IoT)を上げた人が多かったようだ。そしてどちらにも入っていたのが「対象となる患者人口」でした。

 

国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」では、2040年には総人口が約1億727万人。70歳以上の人口割合が27.8%(約2981万人)となっている。

診療科別に見た医師の需要予測2040年
順位 需要増TOP10 順位 需要減TOP10
1 心療内科 1 産科
2 リハビリテーション科 2 小児外科
3 老年病科 3 小児科
4 総合診療科 4 臨床検査科
5 呼吸器内科 5 気管食道外科
6 腫瘍内科 6 呼吸器外科
7 循環器内科 6 心臓血管外科
8 精神科 6 産婦人科
9 糖尿病内科 6 病理診断科
10 神経内科 10

外科

※出典:週刊ダイヤモンド 2018/05/19

診療科別に医師の需要予測を見ると、少子高齢化が進む日本の現状を表す結果となっているように思える。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」では、2050年日本の総人口は約9708人と1億人を切る予測になっている。

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