医師の働き方と年収(研究医・公務員) 厚生労働省・医系技官の給料
医師の働き方・活躍場所は、いろいろありますね。ここでは、医師免許を持っていて、患者を診察しない医師の働き方とその年収について簡単にまとめました。国家公務員や大学や専門機関の研究医、製薬会社の研究開発医などがあります。
(B)患者を診察しない医師の働き方
(3)研究機関・公務員として働く医師
公務員医師
厚生労働省・医系技官(厚生労働技官)の年収
仕事内容:国家行政事務(医療制度作成など)
【平均年収目安】
課長級:約1000万円
局長級:約2000万円
【医系技官について】
- 医系技官の仕事:技術系行政官と言われ、医師(医師免許、歯科医師免許を有す)の専門知識をもって保健医療関連の制度作りをするのが仕事。
- 活躍する部署:厚生労働省本省、厚生労働省附属機関〜各府省・官公庁や海外の大使館、WHO、国際機関等大変幅広い。
- 医系技官の処遇:厚生労働省に採用された行政官と同等(総合職国家公務員採用試験に合格する必要がある)
- 医系技官の給与・年収:行政職俸給表が適用される。
【医系技官の現状】
・育児中の職員は、定時帰宅の配慮や育児短時間勤務などをはじめ、産前産後休暇、育児休職などの制度も整っており、女性医師からも人気が高いようです。
・厚生労働省では約250人の医系技官が働いています。厚生労働省の組織の中で、医系技官の役付け職が特に多いのが、健康局、医政局、医薬食品局です。局長が医系技官である部署(健康局・老健局)
【医系技官の昇進例】
臨床研修終了後に入省⇒(主査・係長)⇒(補佐・専門官級)⇒(室長・企画官)⇒(課長級)⇒(部長・局長級)
【医系技官の採用試験】
・一次試験:グループディスカッション、小論文・面接等
・二次試験:面接
※性格検査あり。
※その他に、外務省の医務官、防衛医官(自衛隊病院・防衛医科大学校病院勤務)などがある。
※医系技官(医科)の採用試験の最新情報および詳細
>>厚生労働省HP(医系技官採用情報)
【関連記事】
>>医系技官の保険局長就任と診療報酬改定2018
研究医(臨床研究医/基礎研究医)
医学の研究を専門に取り組む医師。
大学病院の働き方「診察、教育、研究」の中のひとつ。
大学研究医 ( 医局で働く医師)
【平均年収目安】
大学教授:約1500万円弱
大学准教授:約1000万円前後
大学講師:約800万円
若手医師(年齢20歳〜30歳):約300万円〜約600万円
※給料・年収は民間病院と比べて低い場合が多い。
※その他に専門機関研究医(がんセンター)などがある。
製薬会社勤務医(製薬会社社員)
メディカルドクター(製薬会社勤務で研究開発等)
【平均年収目安】
研究開発リーダークラス:約1500万円
製薬会社経営幹部社員:約2000万円〜(破格の高額報酬も夢ではないかも?)
仕事内容としては、(1)臨床開発、(2)マーケティング、(3)薬の安全性評価の3つの仕事がメイン。(英語力必須)。国際会議出席(海外)。
保険会社査定医・社医(大手生保で保険の査定)
主に保険の契約希望者に対してする診査。
・公平&適正に保険金・給付金を支払う診査(支払い査定)
・医的リスクの大きさを判断(引き受け査定)
・生命保険の引き受け時のリスクを測定(診査)
【平均年収目安】約1200万円(週5日勤務)
《保険に加入する時の話》
保険金額と加入内容によっては社医の検査が必要でした。その時対応していただいたのは高齢の医師でした。保険外交員の間では社医は強い味方だと聞いたことがあります。つまり加入の時に、よほどのことが無い限り、少し甘く?査定してくれるとのことで、社医の査定まで行けばほぼ保険加入はOKということでした。あくまでも知人の個人的な意見ですが・・・(笑)
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