医療業界で話題の本|『医療崩壊の真実』

医療崩壊の真実

今、話題の本、『医療崩壊の真実』(勝又健一 著)をご紹介させていただきます。まず、『医療崩壊の真実』というタイトルもさることながら、この本の帯に書かれているキャッチが目に留まりました。思わず知りたくなるような目次ばかりでした。医局の力が急激に弱まった医療業界の改革「臨床研修の義務化」の話も分かりやすく説明されています。長期間、続いていた医局から医者を病院に派遣するという図式が崩れ始めるきっかけになった背景がわかり、大変勉強になりました。

(本の帯に書かれていたキャッチ)
・医療コンサルタントが現場から指摘!
・医者と病院のホンネ、医師不足問題の本質とは?
・なぜ年収3000万円でも医者は病院を去るのか?
・「地方に医者が来ない」は本当か?
・医者は人知れず孤独に悩んでいる 等

この本の著者である勝又氏は、医師専門の人材エージェント勤務をはじめ、自ら医師のエージェントとして医療機関に対するコンサルタント会社を設立してご活躍されています。客観的な立場から現在の医師不足、医療問題について、医療現場の経験から鋭い角度で分析&提案をされています。医者が逃げ出す本当の理由を医師採用コンサルタントの立場から徹底追及し、今できる様々な提案を提示されているので、私自身、部外者ながら適切な医療体制とは何かを考えさせられました。


目次を覗いてみよう!

医療崩壊の真実

『医療崩壊の真実』 (アスキー新書)
《目次》 (特に印象に残った目次を抜粋しました)
第1章 なぜ年収3000万円でも医者は去るのか?
・紹介業から考える医師不足の現実
・医者の報酬はどれくらいが適当?
・病院には「人事部」がない!
・せっかく採用してもすぐ辞めてしまうワケ

 

第2章“聖職”ではやっていけない?医者という孤独な職業
・医者になった理由は「成績が良かったから」
・職業の一つとして選んだはずなのに・・・
・医者が一番求めていることとは
・今、医者に求められるスキルとは

 

第3章“儲からない”のが当たり前?病院という不自由なビジネス
・医療にはお金がかかる
・医療法人も「経営」しなくてはならない
・地方で医療施設を維持していくアイデア
・医療と介護は表裏一体

 

第4章 医療は“当然のサービス”?患者も行政も意識を変える時期
・どこで「良い病院」を判断するか
・病院の「コンビニ化」はいずれ患者にしわ寄せが来る
・「感謝」の念が医療を支える

 

終章 “良い医療”をどう実現するか
・「医者が働きやすい病院」が「良い病院」につながる
・医者をきちんとフォローすることの大切さ
・医者の実質的負担を減らす方法はこれだけある
・医者を安易に訴えないで!

 

特に終章は今後の医師の将来についていろいろ考えさせられました。ぜひ一度読んでみてください。


著者紹介

勝又 健一 著
1965年生まれ。株式会社リクルートにて企業の採用支援業務を担当後、1999年「民間医局」を運営する株式会社メディカル・プリンシプル社創業に参加。「DOCTOR’S MAGAZINE」編集長、麻酔科プロジェクトの立ち上げなど医師専門エージェントとしてのキャリアを磨く。株式会社日本医療情報センター(略称「JAMIC」、現・株式会社リクルートドクターズキャリア)を経て、2008年株式会社Dプラス設立 (2009年9月現在のデータ)

 

 

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